全盲(網膜色素変性症)の菅田利佳さんが前代未聞の快挙を成し遂げたッ!!
こんにちは、身体障がい者(弱視&難聴)兼ITエンジニアのアッシャー木村です。
先日とても励みになるニュースが飛び込んで来ました。
全盲の女子高生が東大に合格したのです!
しかも私と同じ目の病気「網膜色素変性症」を抱えながら・・・
その道のりは並大抵の努力ではなかったハズです。
そんな彼女がどのような人生を歩んできたのか?
その内容を少し紐解いてみたいと思います。
菅田利佳さんのルーツを知り、その秘密を探る
菅田利佳さんのルーツを探るべく、調べてみました。
2歳:音楽教室(ピアノ&バイオリン)に通う
5歳頃:網膜色素変性症と診断される
小~中学校:盲学校に通う
※小学3年:点字作文コンクールで特別賞
※小学6年:ヘレンケラーコンクール最高賞
※中学1年:韓国の音楽祭での経験から本格的に英語を学ぶ
県立高校:星林高校国際交流科
海外経験:修学旅行や短期留学でカナダとフランスへ
※世界に学校に通えない子供を知り、教育の道を進むきっかけを得る
※高校2年:高校生英語弁論大会で最優秀賞(外務大臣賞)を受賞
※高校2年:第二外国語レシテーションコンテスト(スペイン語)最優秀賞
こうしてみると早い段階から盲学校に通われていたので目の症状としては、それなりに進行していたものと思われます。
菅田利佳さんも音楽を始めてからその才能を開花させています。おそらくですが、視覚が失われている分だけ、聴覚が発達しているのでしょうか。それ故に健常者の演奏よりも繊細な旋律を奏でることが出来るのかなぁと私は考えています。
この音楽の才能をきっかけとして本格的に英語を学ぶことになります。また、英語から海外への修学旅行とホームステイをきっかけに言われた言葉が下記です。
「教育の機会を与えられたことに感謝すべきだ。世界には学校に通えない子供がいる。恵まれた環境に感謝し、将来は国際貢献できる人間になりなさい」
この言葉を胸に刻み、東大推薦への道を歩み始めます。
これらの出来事を振り返ってみると幾度か人生の岐路となるきっかけがあり、その選択を行動と共に実現させていることが分かります。
菅田利佳さんのチャレンジ精神と輝かしい実績♪
探せば探すほど出てきました。
埋もれさせるのは勿体ないので纏めてみました。
詳細についてはリンク先をご参照ください。
中学3年:紀の国わかやま大会に向けてメッセージカード作り | WBS和歌山放送ニュース
高校2年:英語コンテスト(外務大臣賞)第二外国語レシテーションコンテスト(最優秀賞) | 星林高等学校
11歳の時、わたぼうし音楽祭で大賞を受賞しています。
本人の作詞作曲で「一歩ずつ」です!
癒される歌声&素敵な歌詞ですね♪♪
神さま ありがとう すてきな耳をありがとう
今日も 大好きな ピアノを弾いています
神さま ありがとう すてきな声をありがとう
今日も 楽しく 歌っています
ラララララ
神さま ありがとう すてきな杖をありがとう
今日も 一緒に 歩いています
夢に向かって一歩 一歩ずつ
また、高校1年の時には地元のWBS和歌山ラジオでも4年間成長を追いかけてきたようで特別番組も組まれていたとのこと。
「一歩ずつ~点字楽譜がくれたもの」高校生ピアニストの夢
ことし、県立盲学校中等部を卒業して、普通科の県立高校に合格、充実した高校生活を送っている菅田利香(すがた・りか)さんをご存知でしょうか。和歌山放送は、4年前から毎年、ラジオチャリティミュージックソン特別番組の中で、彼女の成長を追いかけてきました。ことし、その記録をまとめた特別番組「一歩ずつ~点字楽譜がくれたもの」が、日本民間放送連盟賞ラジオエンタテイメント部門で優秀賞を受賞しました。なにごとにも前向きにチャレンジし、まわりの人たちへの感謝の心を忘れない菅田さんに、高校生になったこの一年を振り返るとともに、これからの夢についても話してもらいたいと思っています。また、「一歩ずつ~点字楽譜がくれたもの」を24時間特別番組後に放送予定です。
引用元:トピックス | WBSラジオ
この経歴は 凄すぎる! の一言に尽きますね
障がいがある子どもの子育て法とは?
なかなか親御さんの情報が出てこないですが、私が目を付けたのはフランス留学時にサポートしてくれた担当者の言葉が全てを物語っていると感じました。
(カウンセラーのお言葉)
お申込後、やり取りを重ねる中で、視覚に障害をお持ちとお伺いしましたが、過去に海外留学経験もあり、その障害を感じさせないパワーと実力をお持ちでした。講習会中、アカデミーの学生選抜コンサートに選ばれ演奏をされ、その様子をビデオで拝見したのですが、人一倍輝いていて大変感動致しました。当社との手続き関係も全てご自身でやりとりされ、保護者様の見守りの姿勢も素晴らしいと感じました。
引用元:体験談 | 日本文化協会
驚くことに全盲の娘を海外留学させるのに、手続きから全て一人でやり取りされていたようです。親子の絶妙な距離感で自立心を促しており、良好な親子関係が読み取れます。
経歴からわかるように、幼少の頃からの好きなことを見つけて、音楽(ピアノ)の才能を伸ばし、大賞を受賞しました。ピアノだけでなくバイオリン、点字作文コンクールでも受賞しています。
これには小さな成功体験と自己肯定感を積み重ねてきたからこそ成せる所業と考えられます。そのように育てられることで「やればできる!」「最終的に努力が報われる!」と前向きな状態を維持できたのではないだろうか。
もちろん自己肯定感を育むには子供を承認して褒める子育てが必要です。
それから、一度頂上を経験した者は他の分野でも1位になりやすいとどこかで聞いたことがあります。
なぜなら、
1位になれる方法を知っているから。
それを裏付けるかのように高校生英語弁論大会や第二外国語コンテストと音楽以外でもトップを走り続けています。
・・・ここまで来ると、進路を東大に変更した時点で合格は必然だったのかもしれません。もはや「なるべくしてなった・・・」とそう思わせる実行力が、夢への実現力が、持ち合わせていると、少なくとも私はそう感じ取れました。
ご覧の皆様はどのように感じられましたか?
一般のイメージでは、視覚障がいだから全盲だから出来ない・・・無理だ、と。
しかし、ちょっと考え直してほしい。
そんなことは誰が決めたのだろうか?
それはただの思い込みであり先入観にしか過ぎない。
例え障がいがあろうとなかろうと、人の可能性は無限大にある。私はそう信じてやまない。